puente de santo domingo(ビジャトゥエルタのロマネスク橋)

(概要)
 プエンテ・デ・サント・ドミンゴ(Puente de Santo Domingo)は、スペイン・ラ・リオハ州の巡礼都市**サント・ドミンゴ・デ・ラ・カルサーダ**にある中世起源の石橋で、サンティアゴ巡礼路の発展を象徴する重要な土木遺産である。11世紀、巡礼者の安全な通行を願った聖人ドミンゴ・ガルシアが、オハ川に橋と道路、病院を整備したことに始まると伝えられる。現在の橋は後世の改修を重ねた姿だが、半円アーチが連なる重厚な構成はロマネスク期の面影をよく残す。
 中世、オハ川はしばしば氾濫し、巡礼者にとって大きな難所であった。橋の建設により人々は安全に町へ入ることができ、周辺には宿泊施設や市場が発達した。町名「カルサーダ(舗装道路)」もこの事業に由来し、橋は都市形成の核となった。石積みのアーチには長年の修復の跡が見られるが、歩行者用として大切に保存され、現在も巡礼路の公式ルートとして利用されている。
 橋のたもとからはカテドラルの塔や旧市街の城壁が望め、巡礼者はここで町に到着した実感を得る。春から秋にかけては多国籍の歩き手が絶えず行き交い、夕暮れには川面にアーチが映り静かな情緒を漂わせる。近くには聖ドミンゴの奇跡「鶏と雄鶏」の伝説を伝える大聖堂や巡礼博物館があり、橋と一体で中世巡礼の物語を体感できる。
 プエンテ・デ・サント・ドミンゴは、単なる交通施設ではなく、信仰・慈善・都市計画が結び付いた歴史の結晶である。千年近くにわたり旅人を迎えてきた石のアーチは、今もサンティアゴへ向かう道の精神的な門として息づいている。
(アクセス)
 ログローニョ・バスターミナル発のJiménez/Alsa などの路線バスに1時間程乗り、Santo Domingo de la Calzada停留所に下車して、バス停から橋まで 10分程歩く。Map


 

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